アトレ恵比寿はお気楽一人飲み天国だった!〜ワインショップ巡り昼飲み部・番外編

みなさん、一人飲みしてますか? 女性の一人飲みってかっこいいですが、実際はハードル高め。一軒の店で長居するのは時間を持て余しますし、かといって街中をはしごするのも面倒。そういうがんばってる感のある一人飲みじゃなくて、ただボーッとワインと向き合える時間がつくれる場所ってどこだろう、と考えたら、案外駅ビルなのではと思い付つきました。そこで向かったのは、なじみのアトレ恵比寿・西館。11月某日、18時頃に一人飲みしてきました!


でんっ!アトレ恵比寿・西館のエントランス。西口なら10秒、東口なら駅直結という近さ!・・・って駅ビルだから当たり前か。


チェックマークをつけた、4軒を巡ります!

☑️恵比寿君嶋屋
☑️サントロペ
☑️LE Bar a Vin52
☑️コスメキッチン アダプテーション
目次

1軒目:恵比寿君嶋屋でハッピーマンデーワインを飲む

1軒目に選んだのは、恵比寿君嶋屋。ワインショップの中に角打ちコーナーがあって、界隈の人たちで毎晩、盛り上がっています。この日は月曜日だったので、ハッピーマンデーとして、特別なグラスワインが出る日。ものによっては、早めになくなってしまうので最初に来てみました。

今回のハッピーマンデーに登場したのは、「熊本ワイン 菊鹿 樽熟成飲み比べ 各60ml ¥1,000」。熊本ワインの菊鹿は、特にシャルドネの評判が高いことで知られています。日本ワインの名産地じゃない九州・熊本で「こんなにもおいしいワインができるのか!」と驚きを呼んでいるワインです。飲んでみると、樽由来のナッツやバニラの香ばしくて甘い香りが心地よく鼻をくすぐります。ボディに厚みや酸味もしっかりとあって、樽の強さに負けておらず、バランスのいいワインでした。日本のシャルドネは、フレッシュさや繊細さを魅力にしているものが多いなか、充実のできばえ。

菊鹿のシャルドネは1999年から植えられ、土壌改良や契約農家さんの栽培努力でここまでの品質に持ってきたのだそうです。20年以上の努力が土地の可能性を上回って、評価されているのでしょう。この樽熟成やさらに上級キュヴェの「セレクション」や「ナイトハーベスト」はとても人気が高く、入手困難。樽熟成の2本はいずれも4000円近くしますし、これを並べてグラスで飲める機会はありがたかったです。


ワインのアテに何かつまもうとメニューを拝借。いつもは「大阪たこりきのたこ焼き」が好きで注文してますが、今日は恵比寿君嶋屋と食の銘店がコラボしたスペシャリテに目がいきました。

選んだのは、マッシュルームの「マッシュムース」(¥700)。恵比寿と代官山の間くらいにあるレストラン「マッシュルーム」は、1993年に開店し、28年目を迎えるフレンチレストラン。山岡シェフはフランスのいくつかの一流店で修業。帰国後、さらに腕を磨いた後に「マッシュルーム」をオープン。フランスで野生のきのこに魅せられたことから、旬の食材と季節ごとのきのこを使った料理が提供されています。

シェフはきのこを「自然の導き手」と表現し、ときに山に出かけて自らきのこを採ってくるんだそう。きのこ愛というか、きのこのおいしさを知ってもらおう愛がすごいですね。

そんなこだわりのお店のメニューが気軽に味わえるなんて、うれしいコラボです。マッシュムースは、フランス産マッシュルームを使ってムース仕立てにしたもの。「濃厚で贅沢な一品」なんだそう。

食べてみると、とにかく香りが高い! スーパーのマッシュルームで、ここまで香りを感じたことがなかったので「マッシュルームってこんないい香りがするんだ」と思いました。菊鹿のメルローと合わせると、これが素晴らしいマリアージュ。メルロは土っぽい個性のあるワインなので、きのこと好相性。2つを合わせることで、マッシュムースもワインもワンランク上の味わいになって、本当においしかったです。

打ちカウンターからは、店内のこんな景色が見えてます。この日は、若いカップルと50代男性の3人の先客がいて、18時30分をまわったくらいから、30代男性2人と女性1人が来店。仕事終わりのオアシスとして、利用されていました。ちなみに私は、SNSをのぞいたり、飲んでいるワインを調べたり。ただただ一人の世界にいました。気楽でいいわー。

ワインは毎日9種類くらいグラスで開いていますが、店内で売られているボトルをグラス代一人¥200をプラスして飲むこともできるよう。これって本当にお得に好きなワインが楽しめますよね。アテもあるし、いつかやってみたい!

2軒目:サントロペでシャトージュンのワインを飲む

サントロペ

店内を4階から3階に移動して、やってきたのが「サントロペ」。こちらは、アパレルのジュングループが運営するカフェレストラン。ということで、同じくジュングループが運営する山梨のワイナリー「シャトージュン」のワインが飲めます。しかも、17:00から19:00まではハッピーアワーで、¥500というのがうれしい!

ハッピーアワーで頼んだのは、シャトージュンのロゼワイン。マリアージュの法則の1つ「同じ色をした料理とは相性がいい」を頼りに「オリーブとフィオッキオーナのコロッケ」( ¥500)もオーダーしました。フィオッキオーナとは生サラミのこと。つまりオリーブと生サラミのコロッケです。ロゼワインは、写真のとおりの淡い色合い。そんなに主張する味わいではなく、料理に寄り添った味でした。

エスカベッシュとぴったり。コロッケもエスカベッシュも、一人でちょうどいいサイズ感とお値段でした!店内は女子ごのみのインテリアやメニューで、お客さんはほとんど女性。私と同じように一人飲みしている人や彼氏の悪口言い合う女子ふたりなど、本当に心やすらぐ環境でした。

店内では、シャトージュンのワインが販売されていました。シャトージュンは、2020年の日本ワイナリーアワードで四つ星に昇格(最高は五つ星)したワイナリー。これからますます注目ですね。

3軒目のLe Bar a Vin 52で、シャンパンとボルドーを飲む

続いて3軒目にやってきたのが、「Le Bar a Vin 52」。成城石井が運営するワインバーです。テーブル席もありますが、一人飲みならカウンターの立ち飲みでしょう。女性ふたりの先客もいました。待ち合わせやスーパー帰りなど気軽なシーンで利用されているのをよく見かけます。それくらいサクッと立ち寄りやすいお店です。

店先にある光るメニュー。シャンパン¥800、おつまみ盛り合わせ¥200と破格。オーダーは決まりです!

来ました、本日のグラスシャンパン!見たことない銘柄ですがあ、そこは安定のシャンパン、間違いのないおいしさに、心から癒やされます。

これが¥200なんて。いいんでしょうか。皿の大きさはたぶん18cmくらい。デカイ。結局、食べ切れずな量。

シャンパン以外にもワインは充実。アメリカの高級ワインの筆頭・オーパスワンやオーヴァチャーも。私は、こちらの「カロンセギュール飲み比べセット(2種¥1,680)」を注文。2種とは、2002年と2012年のヴィンテージ違いです。

シャトーカロンセギュールは、ボルドー・メドックの格付けで3級ながら、ハートが描かれたラベルの愛らしさから等級以上の人気を誇るワイン。バレンタインなどのロマンチックな記念日に飲まれることも。

先日、北海道でルレーヴワイナリーの本間さんに取材したときも、「うちの夫婦は結婚記念日にカロンセギュールを飲んでいるんです」と素敵なエピソードを聞かせてくれました。実は、私はカロンセギュール初。ああ、本間さんご夫妻と違って、まさかの駅ビル一人飲みで初体験することになるとは。

もちろん味自体はとてもおいしかったです。2002年の方が時間に磨かれて、軽やかに風味が凝縮しててよかったですね。でも、やはり次回はロマンチックなシチュエーションで飲みたいと心の叫びをあげながら、店を後にしました。

4軒目はコスメキッチンアダプテーションでイタリア赤ワイン

ラストの4軒目に訪れたのは、「コスメキッチン アダプテーション」。化粧品屋のコスメキッチンのカフェです。サントロペ同様に、女子ごのみのおしゃれインテリアです。こちらはワインとお菓子など並んでいるお店ですが、すべてオーガニックの製品なんだそう。

奥にカフェもありますが、一人飲みなら立ち飲みでしょう。ワインがワンコイン!残念ながらおつまみはコロナの影響で休止中でした。

そろそろ酔いもまわってきたので、ラストの赤ワインに。イタリアのプリミティーボの赤ワインです。南イタリアの濃い果実味がおいし〜い!

おつまみは注文できませんが、店内に売られているスナックを買って食べてもいいということで、チョコクランチを買いました。ほかにもナッツや野菜チップスのようなものも売っていました。こちらのお店でも、ボトルの値段にプラス¥800で飲むことができるそうです。

さて、4軒を巡り、気づけば時間も22時近く。お腹いっぱいで、いい感じに酔いました。駅ビルでの一人飲みは、そこそこお客さんがいながら、放っておいてもらえる感覚がよかったですね。ビル内を回遊できるので、飽きることもなし。今回、アトレ恵比寿・西館で巡ったお店は、ワインショップだったりワイナリー系列店だったり、こだわってるワインが気軽に飲めるところも◎。おいしいワインが選べる安心感がありました。

ということで、アトレ恵比寿での一人飲み、おすすめです。会社帰りや休日にぜひ、やってみてはいかがでしょうか!

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 ライター/ワインエキスパート

東京に暮らす40代のライター/ワインエキスパート。
雑誌や書籍、Webメディアを中心に執筆中です。さまざまなジャンルの記事を執筆していますが、食にまつわる仕事が多く、ワインの連載や記事執筆、広告制作も行っています。東京ワインショップガイドは2017年から運営をスタートしました。

コメント

コメントする

目次