カーニバル学芸大学店(学芸大学)

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日常使いできる気軽なワインショップ


「ワイン専門店は敷居が高い」ーーそんなふうに思っている人におすすめなのが「カーニバル学芸大学店」。その理由は、店の半分が輸入食品を中心にした食料雑貨が揃っているから。輸入食品の買い物は、パッケージを見ながら外国の食文化をめぐるようなひととき。掘り出し物を探し出せるようなにぎやかな陳列も、ワクワクした気持ちを高める。例えば、珍しいフレーバーの紅茶を見つけたあとに、お気に入りのワインとの出会いを果たすこともあるだろう。日常の買い物の延長で、ワインを選ぶ楽しさがプラスされた店となっている。

店づくりするスタッフもその思いは同じ。「ワインショップらしくないのが、カーニバルのよさ。僕自身、毎晩飲む人間なので、デイリーな価格のワインが中心です。スーパーマーケットの感覚で普段使いしてほしいですね」と店長の皆川竜也さん。ここに通えば、ワインのある日常へするりと連れ出してくれるだろう。

学芸大学の街にフィットした店づくり

カーニバルは、首都圏で5店舗を展開する輸入食品を中心とした食料雑貨店。1995年に吉祥寺店が開店した後、たまプラーザ、大船、三鷹でも店舗展開されている。これらの店舗に続くかたちで、2012年4月に開店したのが学芸大学店。それぞれの店舗は、街のカラーに合わせて品揃えも変わり、学芸大学店はとりわけワインの品揃えが多くなっている。

2021年4月から学芸大学店の店長を務めるのは、皆川竜也さん。2013年に入社し、5年ほど三鷹店に勤務。ワインに向き合い、閉店後にスタッフ同士で試飲経験を重ねた。その間にワインアドバイザー(現.ソムリエ)の資格認定を受け、2018年に学芸大学店に。この春から店長を任されている。
「当店は敷居も高くないお店なので、気兼ねなくゆっくり選んでもらえればと思っています。ただ、悩まれていそうなときは、求めているものを聞いて、何種類かをご提案します。その中にちょっと違うものも混ぜて、幅をもたせた中で選んでもらえるようにしています」と皆川さん。

街のカラーに合わせた店づくりがカーニバルの特徴だが、学芸大学ではナチュラルな自然派ワインを求める人が多いそう。
「ナチュラルワインを提供する飲食店が多いせいでしょうか? そこで飲んでおいしかったからと買い求められる方はいらっしゃいます。ナチュラルワインは、料理になじみやすく、それだけで長く飲んでいられるのがいいですよね」
学芸大学の街に合わせ、フィットしたデイリーワインが用意されている。

デイリーワインを中心にした品揃え


店内には世界各国のワインが約400種類の品揃えがある。国別では多い順にフランス、イタリア、日本、スペイン、ニューワールド。日常用に気軽に飲めて、食事に合わせやすいナチュラルなワインを重視。産地別ではロワールやアルザス、南仏のワインが多い。3ℓ入りのボックスワインも、常時5種類は置かれている。

家飲み用のリーズナブルなワインが多いが、選ぶ基準は、あくまでもおいしさ。
「コスパは大事ですが、やはり味がいいものを選んでいます。安ければいいわけではなく、ある程度の価格の中でもおいしさにこだわりたいですね」

また、日本ワインの品揃えも豊富で、北海道から九州まで20生産者のワインが揃っている。日本ワインを新規で扱うには、生産者と直のやりとりが必要となるが、三鷹店や飲食部門とも連携しグループ全体でワイナリーを訪問。生産者と良好な関係を築き、来店イベントが実施されることも。ワイン生産者を身近に感じられる店でもある。

店内のレイアウトをチェック


店内は、右側が食品、左側がワインとなっている。ワイン売場のさらに左側は、デリ売り場とバースペースがあり、角打ちすることもできる。

壁際にある日本ワインコーナー。北海道から九州までのワインがこれだけ揃っている店は貴重。

冷蔵ケースには、スパークリングワインや白ワインが冷やしてある。

冷蔵ケースのチーズコーナー。ランマスのナチュラルチーズもある。

食品コーナーには、オーガニックに特化したコーナーも。ワインとあわせて買いたい。

おすすめは旨味のある発泡ワイン

「サン・スフル 白 2020」¥2,380(税込)タケダワイナリー

おすすめとして紹介してもらったのは、皆川さんが「日本ワインのおいしさに気づかせてくれた」というタケダワイナリーの発泡ワイン。

「こちらはデラウエアを使って、アンセストラルという方法で造られた発泡ワインです。香りは華やかですが、デラウエアにありがちな甘ったるさはありません。無濾過で仕上げられているので、飲んでいるうちに澱(おり)からの旨味がどんどん増してきます。きれいな酸もあるので、ビール感覚で食事に合わせるのがおすすめです。

タケダワイナリーは、専務の岸平和寛さんに来店いただくなど、いいお付き合いをさせていただいています。上級キュヴェなどラインナップも揃えているので、ぜひ試してみてください」

バースペースでの角打ちやイベントをチェック


カーニバル学芸大学店には、「カーニバルデリ」が併設されている。こちらでは、常時グラスワインが8種類用意されているほか、カーニバルで買ったワインを抜栓量780円を支払って角打ちすることもできる。

ここでは定期的にイベントも開催されている。月に1〜2回、インポーターを招いた無料試飲会やテーマを設けた有料試飲会を実施。有料試飲会はワインコネクションで開催されている。また、毎週金・土日はワイン全品10%オフ。イベントの詳細は、SNSをチェックしてみよう。

カーニバル学芸大学店
目黒区鷹番3-4-25 学大小路01区画
03-5725-2640
日〜木 10:00〜21:30、金・土10:00〜22:00/無休
Facebook:@carnival.gakugeidaigaku
Instagram:@carnival_gakudai

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この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 ライター/ワインエキスパート

東京に暮らす40代のライター/ワインエキスパート。
雑誌や書籍、Webメディアを中心に執筆中です。さまざまなジャンルの記事を執筆していますが、食にまつわる仕事が多く、ワインの連載や記事執筆、広告制作も行っています。東京ワインショップガイドは2017年から運営をスタートしました。

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