学大ますもと Saké & Apéro(学芸大学)

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アペロを入口にワインの楽しみへ


「アペロ」というフランス流の習慣をご存知だろうか? 夜、レストランで食事する前に軽く1杯飲んだり、自宅に帰る前にサクッと飲むこと。そんな楽しみ方ができるワインショップとしてオープンしたのが「学大ますもと Saké & Apéro」。
学芸大学駅に近い商店街にあって、明るく開放的な店構えで、女性一人でも入りやすいのがポイント。アペロの場となる角打ちカウンターは、スタンディングながらゆったりとした広さ。上質なスパークリングワインや白ワイン、赤ワインのほか、日本酒やおつまみも用意されている。

もちろん家飲み用の買い物にもぴったり。店内には、クラシックなフランスワインや自然派ワイン、ジャケット買いも楽しいワインなど、さまざまなタイプのワインがほどよく並ぶ。元々、歴史ある酒屋なので、いま飲みたいワインのセレクトに老舗の目利きを発揮。佐藤マネージャーを始めとした、女性中心のスタッフが、アペロや家飲みでワインの入口を広げてくれる。

創業87年の酒屋の親しみやすい2号店


2020年2月にオープンした「学大ますもとSaké & Apéro」は、祐天寺にある「五本木ますもと」の2号店。本店は飲食店のお客様も多く、プロが通う店の印象が強い。一方こちらのお店は新しい飲み手を増やすため、親しみやすい店づくりをめざしている。2つの店舗の代表を務めるのは、大山淳一さん。昭和8年に創業した五本木ますもとの三代目。アペロをきっかけにした店づくりにしたのは、フランス在住歴がある彼らしいの発想だ。
「フランスのようにカジュアルにワインを楽しんでほしいと思いました。駅近の商店街に出店したのもそのためです。とはいえスパークリングワインにしてもシャンパーニュなど、上質なものを置いています。気軽だけれど上質なワインや日本酒をお楽しみください

また、店名に“学大”と付いている通り、“地域密着店”も学大ますもとSaké & Apéroのめざすところ。なかでも、次世代の飲み手を増やそうと、女性や若い世代にも入りやすい店づくりがなされている。その思いを汲むのが佐藤さん。五本木ますもとに入社して3年で抜擢された女性マネージャーだ。
「ワインショップなどの専門小売店には、どうしても入りにくさがある。そのため、入りやすい店づくりを心がけました。そこに、いいワインと日本酒があるというのが理想。長く商売をしていて、蔵元さんやインポーターと付き合いも深いので、プロの提案ができます。今後は、角打ちのおつまみに地元・飲食店のメニューを加えたり、酒屋のネットワークを活かして好みの飲食店を相談する場としても活用してもらえたら。地元の店と一緒に盛り上がりをつくりたいですね」
学芸大学のにぎやかな街にとけこむ新しい名店となりそうだ。

新しい楽しみへステップできる美酒専門店


ワインと日本酒がそれぞれ仲良く半分ずつある品揃え。ワインにしても、日本酒にしても、めざすところは、「美酒専門店」だ。
「口に入れておいしいもの、造り手の個性が出たものを置くようにしています。棚には、オーソドックスなものもあれば、興味を引くラベルのものもある。まずはお客さんの欲しているものをお聞きし、そこから味覚や好みを広げる提案をしていきます。メンバーズカードを用意しているのはそのため。商品の履歴を見ながら、幅広いおいしさへお誘いします」と大山さん。
店頭に目を向けると、ワイン100種類、日本酒150種類が常時入れ替えられている。例えばシャンパーニュだと、“貴族たちの幻のシャンパーニュ”と名高いアンリ・ジローが置かれているなど、ワイン通のツボがしっかりと押さえられている。ここを入口にすれば、ワインも日本酒も新しい楽しみのステップへ導いてくれることに間違いない。

店内のレイアウトをチェック

開放的な入口の左手にワイン、右手に日本酒が並ぶ。アペロができる角打ちカウンターは奥にあるが、動線をさえぎるものがないため、すっと入っていける。
店内に入ってすぐにあるおすすめコーナー。いま、飲みたいワイン、イチオシワインがずらり!

日本酒コーナー。普段の家飲み用だけではなく、進物用の日本酒も揃っている。蔵元との長い付き合いによって、きめ細かなラインナップが揃っている銘柄もある。日本酒の冷蔵コーナー。

角打ちカウンターでは、常時スパークリング1種類、白ワイン2〜3種類、赤ワイン1種類、日本酒15種類が用意されている。スパークリングワインは、シャンパーニュやフランチャコルタなど上質なものが中心。メニューに迷ったら、カウンターのスタッフに声をかけよう。支払いは気軽なキャッシュオン。

約10種類のおつまみメニューは、300円〜。今後は、学芸大学の飲食店とコラボしたメニューも取り入れられる予定。

おすすめは直輸入のボルドーワイン

「ラ・ベカス2015」¥3,300

おすすめとして紹介してもらったのは、唯一直輸入しているボルドーの「ラ・ベカス」。何と、ますもとで1997年から取り扱っているというワインだ。
「元々、ポイヤック村でシャトー・ラ・ベカスの名前でワインを造っていたワインです。2011年からは、相続の関係でポイヤックの畑を売り渡しましたが、買ったのがシャトー・ラトゥール。それくらいいい立地でした。当時から、柔らかでしなやかなワイン造りをしていましたが、現在もそれは継承されています。
こちらはリリースされてから2年間、ますもとのカーヴで寝かせたもの。非常に良い状態の飲み頃ワインです」と大山さん。
老舗ワインショップが惚れ込んだボルドーを味わってみては、いかが?

角打ちカウンターを使ったイベントを実施


広い角打ちカウンターを使って、月に1〜2回、イベントが実施されている。テーマは、「フランチャコルタ」「イギリスのスパークリングワイン」など。インポーターや蔵元を招いて、いつもより多くの種類のグラスワインが提供される。イベント当日は、角打ちカウンターだけでなく、軒先のスタンディングスペースも使われるほど盛り上がる。イベント告知を見逃さないように、SNSをフォローしておこう。

学大ますもとSaké & Apéro
目黒区鷹番2-19-23 サンビームプラザビル1F
03-3710-2020
火曜定休
12:00〜20:00(日祝〜19:00)
http://www.sake-masumoto.com
Facebook:@gakudai_masumoto
Instagram:@gakudaimasumoto

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この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 ライター/ワインエキスパート

東京に暮らす40代のライター/ワインエキスパート。
雑誌や書籍、Webメディアを中心に執筆中です。さまざまなジャンルの記事を執筆していますが、食にまつわる仕事が多く、ワインの連載や記事執筆、広告制作も行っています。東京ワインショップガイドは2017年から運営をスタートしました。

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