心根のいい生産者達のアンテナショップ

ここは、オーガニック食材やワインを輸入する「ノンナアンドシディ」のアンテナショップ。取り扱うワインは全てビオワインで、話題のクヴェヴリを使ったジョージアのオレンジ(アンバー)ワインでも注目されているお店だ。輸入業を始めて25年経つそうだが、きっかけは「イタリアのオリーブオイルがあまりにおいしかったから、会いに行ったら、気があって」とは代表の岡崎玲子さん。それ以来、輸入してきた製品の生産者には自慢の共通点があるそう。それは「皆、いい人」ということ。
「私は造り手を自分で探したことがなくて、ぜんぶ生産者たちからの紹介。20年前にワインを輸入しはじめたのもそれがきっかけ。ワインはイタリアから始まったんだけど、今一番多いのはジョージア。きれいな心で自然と真剣に向き合っている人ばかりです」。

そう話す岡崎さん自身、儲けのためにビジネスができない質だそうで、扱う姿勢にも生産者にもそれが表れている。また、ワインにおいては「飲んで顔が浮かぶこと」が扱う基準。その結果、自然に倣いつつ自身の哲学をもった、唯一無二の食品やワインが集まっている。ブドウが入った甕を池に浮かべて魚が泳ぐことで発酵を促して造ったワインなんていうものも。いい生産者達によって、宝石のように磨き上げられた製品が店の棚に並んでいる。

素晴らしいものたちの感動をそのまま伝えたい

店の歴史を紐とくと、2010年2月の開店当初は、岡崎さんの娘・満里さんが中心となって、ワインが飲めるレストランをやっていた時期もあったそう。現在のようなスタイルになったのは2012年頃。店長を務めているのが、満里さんの幼なじみの岩井いずみさん。声をかけられ、やってみたところ店にある食材やワインに惹かれ、以来6年間、店の顔となっている。

「岡崎さんが集めてきた食材やワインは、素晴らしいものばかり。その感動をそのまま伝えるのが私の役目。試してもらうのが一番だと思っているので、積極的に試食・試飲を勧めています。特にワインは会話しないと選べないと思うので、それは大切にしています」と接客の心がけを教えてくれた。実際にお店を上手に利用するコツは、試食や試飲・角打ちにある。次の章ではそのポイントもお伝えする。

造り手の思いが伝わる品揃えで

現在、お店のセラーには100種類を超えるワインが眠っている。一番多いのがジョージアで20生産者、イタリアは10生産者、そのほかスロヴェニアやフランス、ギリシャの生産者のワインもある。
ワインを扱う基準は「1人もしくは家族で造っていて、その人の顔が浮かぶものをつくっているかどうか」。信念あるもの造りがワインに反映されていることを大切にしている。また、買うときに気をつけていることがもう1つあるそう。
「なるべく1人の生産者の全種類を扱うようにしています。その人が言いたいことは全体に表れると思うから。売れる1つだけというのはやりません。だから生産者が少ない割に、ワインが多くなっちゃう」と笑う。造り手の思いがキャッチできる品揃えになっている。
あまり知られていないが、お店を上手に使うには、角打ちするのがおすすめ。角打ちは、店にあるほとんどのボトルがおよそ1/5の金額でいただける。例えば、4000円のワインなら、1杯およそ800円。何かおつまみが欲しいと思ったら、キッシュ(¥500)が注文できる。また、お店にあるお菓子を購入しておつまみにするのもいい。購入したいワインがもし空いていれば、試飲もさせてくれる。コーヒーやローズスカッシュなど、カフェメニューもあるので、それで締めることもできる。もちろん気に入ったワインがあれば、購入して帰ろう。

店内のレイアウトをチェック

ワインセラーは手前、食品は左奥の棚にある。ワインの試飲や購入は、ぜひ岩井さんに相談してみよう。角打ちやカフェを飲みたいときは、カウンターとテーブルが利用できる。
食品棚には、オリーブオイルや蜂蜜、胡椒、お菓子などが並ぶ。見た目にもかわいいので、プレゼントにもおすすめ!
食べるのがもったいないくらいのこんなお菓子も。ヨーロッパのお姫さま気分に浸れそう。

おすすめはブドウをそのまま発酵させた2本

左:「ムツバネ2012」フェザンツ・ティアーズ ¥3,400 、右:「ルナー・リボッラ」モヴィア¥5,700  *1000mL  *全て税抜き

おすすめとして紹介してもらったのは、スキンコンタクトを充分にした2本のワイン。まずは、左から。
「フェザンツ・ティアーズの造り手ジョン・ワーデマンは、アメリカ人ながらジョージアのワイン造りに感銘を受け、現地でクヴェヴリによるワイン造りを実践している人。ジョージアワインを世界に広めた立役者でもあります。このムツバネはジョージアの固有品種で、花の香りが華やかに立ち昇るワイン。時間が経つほどおいしくなるので、2012年は本領が発揮されている頃。ぜひ飲んでほしいですね」

一方の右のワインは、スロヴェニアの造り手のもの。
「モヴィアは18世紀から続くワイナリー。2010年にワインスペクテーター誌で金賞を受賞し、一躍有名になりました。ルナー・リボッラは、現当主の息子アレシュ・クリスタンチッチが反対を押し切って造ったワイン。ブドウを絞らず、自然発酵させ、8ヶ月後の満月の夜にボトリングしたもの。オリがきれいに舞っているのからわかる通り、旨味がたっぷり詰まっています」
ブドウをそのまま発酵させたおいしさを味わってみよう。

ジョージア生産者の来日イベント開催も


ノンナアンドシディショップは、輸入会社直営ショップのため、生産者の来日イベントなども企画されている。ジョージアでは昨年からパスポートの規制が緩和されたこともあり、生産者が日本のワインファンに会いたがっているそう。生産者が来日したときはメーカーズディナーなどのイベントが企画され、SNSで告知される。ほかにも見逃せないイベントもあるので、チェックしてみよう!

NONNA and SIDHI SHOPノンナアンドシディショップ
渋谷区恵比寿西2-10-6 大槻ビル102
03-5458-0507
11:00〜19:00
日・祝定休、臨時休業あり
HP:https://www.nonnaandsidhishop.com/
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