こんにちは、編集長です。
先日、GW中に参加したオンラインイベント第1弾レポートをやりましたが、今回は、第2弾。5月3日の「おうちでLIVE with WINE」長野県高山村編です。Fcaebookでライブ配信されていた感想を踏まえてレポートしていきたいと思います。

《出演者》
・信州たかやまワイナリー 鷹野永一さん
・カンティーナ・リエゾー 湯本康之さん
・司会 LIFE with WINE 柳佐織さん
《コンテンツ》
・ワイナリーツアー
・醸造家のおうちごはん

今回の企画は、先月開催された「おうちでLIFE with WINE」で、信州たかやまワイナリー 鷹野さんが「しゃべりたいこと、伝えたいことがいっぱいある」となって、開催されたようです。意気込みバッチリですね。

信州たかやまワイナリーのシャルドネがおいしい理由

信州たかやまワイナリーといえば、シャルドネやソーヴィニヨン・ブランの秀逸さで有名です。とある生産者の方が長野のワイン会に行ってきたというので、どれが一番素晴らしかったか聞いたら信州たかやまワイナリーのシャルドネをあげていました。いまやワインタレントともいえる髭男爵のひぐち君もテレビ番組でソーヴィニヨン・ブランを推してたようです。なので今回はとても気になっていました。


まずは信州たかやまワイナリーと鷹野さんのご紹介から。信州たかやまワイナリーは、2016年に13人のブドウ栽培者が出資して設立されました。そのときに醸造責任者に就任したのが、大手ワインメーカーで醸造に携わっていた鷹野さん。新しいワイナリーではあるものの、ぶどうが栽培されていた歴史はありますし、鷹野さんもベテラン。栽培家と醸造家ともに成熟度は高いチームのタッグでできたワイナリーなんですね。
ライブイベントで、乾杯ワインとしてフィーチャーされていたのが、シャルドネです。

信州たかやまワイナリー「シャルドネ2018」(3,025円・税込)
フレッシュな口当たり、だんだんと広がるりんごの蜜っぽさに後口のほろ苦さ。グラスや口中での香りや味わいの変化をお楽しみください。

鷹野さんからもシャルドネについて説明がありました。
「この地理を代表する品種がシャルドネです。1996年に最初に植えられ、大手ワイナリーのフラッグシップのシャルドネには、ずっと高山村のブドウが使われていました。栽培面積もうちに入荷してくる量も一番多い品種です。2018年は3回目の仕込み。20年間この地でお付き合いがあったところに新たに栽培してもらっています。ですから若いぶどうが多い。一番古くても、8、9年目くらい。古いものだけ、樽発酵樽熟成しています。若い樹に関しては、溌剌とした感じを生かすためにステンレスタンクで発酵。畑ごとに発酵していくので、いろんなキュベができます。それらをアッサンブラージュ(ブレンド)しているため、立体的な味わいになっています。人間と同じでこれから樹齢を重ねて奥深いワインになっていってくれたらと思います」

高山村は20年以上もシャルドネを栽培してきた歴史があるんですね。大手ワイナリーのフラッグシップワインは、メルシャンの「北信右岸シャルドネ リヴァリス」でしょうか。調べてみると、さすがフラッグシップだけあって、7200円の高級ワインでした。

信州たかやまワイナリーでも、同じようにベテラン農家さんが新しく植えたブドウを使っているとのこと。樹齢9年のものと若木を別々に仕込んでいるんですね。ライブ配信の後半では、「栽培農家ごとの畑によって標高も違い、多様なぶどうが集まってくる」とおっしゃっていました。同じ品種なので、そのまま混醸しても問題なさそうですが、ここがこだわり。その個性をデザインするために別々に仕込んでいるんですね。さらにそれを合わせることを“アッサンブラージュ”と表現されていたことからも、ワイナリーのキモであることがうかがえます。「強い調和が生まれる」「腕の見せ所」とも表現されていました。単一品種ですが、味に奥行きがありそうですね。

こうした栽培と醸造の成熟加減が優れているところが、信州たかやまワイナリーのシャルドネがおいしい理由なんでしょう。これから樹齢を重ねるのが、ますます楽しみですね。このまま値段も維持して欲しいです(笑)

カンティーナ・リエゾー、バルベーラへの意気込み

カンティーナ・リエゾーも同じ高山村でワイン造りをされているワイナリー。特徴は何と言っても、イタリア品種を植えているところ。長野だと欧州品種でも、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンが多く、日本の産地を見渡しても、山梨の甲斐ワイナリー、新潟のカンティーナ・ジーオセットくらいとなかなか珍しくなっています。

湯本さんの自己紹介スライドがこちらです。自社のぶどうを植えられて、もう13年だそうです。

カンティーナ・リエゾーの乾杯ワインになっていたのは、バルベーラのロゼでした。

カンティーナ・リエゾー「バルベーラ サクラ サクラ2019」(2750円)
やや濁りのあるコーラルピンクの色合い。ローズヒップ、白桃、ラズベリー、ストロベリーなどの果実味。直線的でスッキリとした味わいながらボディはしっかり。

長野でイタリア品種を育てるのは、やはり苦労があるそう。湯本さんはこんなふうにおっしゃってました。
「ヨーロッパでみた小さなワイナリーをやってみたいと始めました。イタリアと決定的に違うのが気候。乾燥したイタリアと違って、日本は梅雨や秋雨があるので、独自のやり方が必要です。それは手をかけること。うちは、信州たかやまワイナリーとは違って、自社畑だけでやっています。イタリアのバルベーラを日本でやってる人少なく、わからないことだらけ。1年1年失敗と挑戦の繰り返しです。
まして標高620Mに畑があるので、全般的に酸味が強い。もともとバルベーラは晩熟で酸が残りやすい品種なので、特に赤ワインは酸を落とすのが大変です。収穫は赤ワイン用だと遅くて、11月8日まで待ったことがありますが、そこまで木につけると病気のリスクが高い。今、ロゼを400本、赤600本生産していますが、倍くらい取れてもおかしくないので、がんばらなきゃいけないですね」

なかなか苦労が伝わってくるコメントでした。バルベーラは、イタリアでも3番目に栽培面積の多い品種。イタリア・ピエモンテ州のバルベーラ・ダスティがDOCGとして有名です。ピエモンテ州というと、「ワインの王」と讃えられるバローロ、同じく「ワインの女王」と称されるバルバレスコでネッビオーロがあることから、バルベーラは親しみやすいイメージがありますが、造りによっては高級なワインもあるようです。品種の特徴としては、湯本さんがおっしゃっていたように《酸が高く、タンニンは控えめ、樹勢が強く収量が取れる》。イタリアでは9月後半から10月前半に収穫されるようですが、長野では11月に入るとのことでした。標高が高いとおっしゃってたので、積算温度が足りないんでしょうかね。それでも、バルベーラにこだわっているのは、何か魅力があるんでしょう。将来のフラッグシップにもしたいとありましたし、そのこだわりの理由が気になるところです。

この続きの「ワイナリーのライブ映像」や「おうちごはん」については、また次回、お届けします。ちなみに、この動画は「LIFE with WINE」のFacebook内でまだ公開されているので、誰でも閲覧することができます。興味のある方は、ご覧になってみてください!