THE WINE STORE DEAN & DELUCA(麻布十番)

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DEAN & DELUCA初のワイン専門店

2023年3月、麻布十番に「THE WINE STORE DEAN & DELUCA(ザ・ワイン・ストア ディーンアンドデルーカ)」がオープンした。食卓を彩る食品や雑貨が販売されたDEAN & DELUCAの店舗が日本にいくつかあるが、ワインが主役の専門店は初となる。店内は「フードフレンドリーワイン」をコンセプトに、日常の食卓に寄り添えるワインを1000種類セレクト。通常のDEAN & DELUCAとくらべるとワインの品揃えが大幅にパワーアップした。

ワインはアメリカのワインやシャンパンだけでなく、世界のワインや自然派ワイン、日本ワインも充実。昨今のワイントレンドを知る専任のバイヤーによってセレクトされている。また、店内のカウンター席やテーブル席ではグラスワイン、テラス席ではボトル購入したワインが抜栓料500円で味わえる。麻布十番はレストランやカフェ、ベーカリー、和洋菓子店、輸入食品店などが充実したグルメの街。ワインショップも何軒かあるため、グルメなショップ巡りもできる。麻布十番を訪れたら、必ず立ち寄りたいワインショップが誕生した。

デイリーワインとハレの日ワイン、2つのセラー

店内のワインは、入口付近の棚と2つのセラーの3ヶ所にある。手前のセラーは1万円くらいまでのデイリーワイン、奥のセラーはグランヴァンやシャンパンが中心のハレの日ワインとなっている。

デイリーワインのセラー内

デイリーワインのセラーには3,000〜1万円くらいの価格帯のワインが揃っている。フランス、イタリア、スペイン、アメリカ、ドイツ、日本、オーストラリア、南アフリカなど各国のワインをセレクト。スーパーやディスカウントショップにあるようなワインではなく、生産者の個性が表れているものを厳選。小規模な生産者や地域で目立っている生産者のものがそろっている。世界のワイン造りのトレンドも反映されており、栽培や醸造でナチュラルで珍しいものも多い。そのため、2週間もすれば店内の品揃えも変わっており、チェックするのが楽しみになる。

奥にある高級ワインが中心のワインセラー

店内奥には、5,000円以上の高級ワインセラーがある。こちらはハレの日や贈り物にあわせてワインを選ぶことができる。向かって左半分の棚がシャンパーニュ、右半分の棚がブルゴーニュやボルドーなどのグランヴァンとなっている。シャンパーニュは大手メゾンのものではなく、ほとんどがRMの小規模生産者のもの。グランヴァンはボルドーの格付けワインやアメリカの高級ワインもあるが、ナチュラル志向のブルゴーニュやヨーロッパの生産者のものも並んでいる。定番の王道ワインというよりは、いま注目したい高級レンジのワインが揃っている印象だ。

POPはすべてグレーと白で色分け

店内のワイン1本1本にはPOPの説明書きがある。グレートと白の2色で色分けされ、グレーのPOPは栽培か醸造のどちらか一方または両方で自然派の手法にしたがったもの、白のPOPは通常の方法のもの。ひと目で自然派ワインか通常のワインかわかるようになっている。

ワインが日常にあると毎日が素敵になる

マネージャーの今井加奈子さん

ザ・ワイン・ストア ディーンアンドデルーカのマネージャーを務めるのは、今井加奈子さん。入社当初からワイン担当として勤務し、日本ソムリエ協会のシニアソムリエを取得。マネージャーに昇進後は売場から離れて店作り全般に携わるようになったが、今回ディーンアンドデルーカ初のワイン専門店がオープンするに当たって、店舗の責任者に立候補。ザ・ワイン・ストア ディーンアンドデルーカのマネージャーに就任した。「ワインの仕事が好きなので、いまは毎日が楽しいですね」とほほえむ。
「ワインはハレの日に飲むイメージがありますが、日常にあると毎日が素敵になると思います。食卓でワインを飲むときにも、好きなものをセレクトしてほしいですね。そのお手伝いをしたいと思っています」と今井さん。
食卓に寄り添うおうちワインを選んでもらおう。

店内のレイアウトをチェック

店内のワイン売場は、ワインセラー2つと入口付近に季節のおすすめワインがある。店内ではカウンター席があり、気軽にワインを楽しむことができる。

入口付近の売場

入口付近の売り場には、ワインと一緒に持っていきたい手土産や生ハム、チーズなどのおつまみがある。ワイングラスやワイングッズなども売られている。冷蔵ケースには冷えたスパークリングワインや白ワインがあり、すぐに飲むのにぴったり。

店内のカフェスペースやテラス席でワインを満喫

本日のグラスワイン

ザ・ワイン・ストア ディーンアンドデルーカでは購入するだけでなく、店内でもワイン体験ができる。開店時間の9時から本日のグラスワイン(990円〜)が8種類以上は用意され、朝から夜までグラスワイン1杯から店内のカウンター席やテラス席で楽しめる。また店内で購入したワインは抜栓料500円でテラス席で飲むことができる。これからの季節はスパークリングワインや白ワインがおすすめ。ボトルクーラーも用意してもらえるので、冷蔵ケースのワインなどを購入すれば、冷たいまま心地よく飲むことができる。休日は、昼飲みするのも楽しそうだ。

アボカドトースト662円(税込)

開店から17時まではアボカドトーストなどの軽食があるので、そちらとあわせてみよう。

15時以降のメニュー

15時以降はワインのおつまみになるようなメニューが充実。清澄白河『O2』の「O2謹製シュウマイ〈ブラックペッパー、レモングラス〉」(1個360円)や学芸大学『リ・カーリカ』の「牛すね肉の赤ワイン煮、ポレンタ添え(1,080円)」など人気店のメニューのあるというから、チェックせずにはいられない。ほかにもワインを誘うメニューばかりなので、知っておくとワインバーとしてもかなり重宝するだろう。

おすすめは食事に合う、オレンジワインと混醸ワイン

ドメーヌ・テッタのシャルドネ・オリジン2021(4,400円・税込)、マルセル・ダイスのアルザス・コンプランタシオン2020(4,840円・税込)

おすすめとして紹介してもらったのは、食事に合わせやすい日本のオレンジワインとフランス・アルザスの混醸白ワイン。

「左の岡山にあるドメーヌ・テッタのワインはシャルドネを使ったオレンジワインです。無ろ過ですがにごりすぎていなくて、渋みの少なくフレッシュ感があります。和食に合うオレンジワインで天ぷらにとても良く合いますね。ディーンアンドデルーカの岡山店がオープンしたのがきっかけで販売させてもらっています。

もう1つのマルセル・ダイスのワインは13種類の品種を混醸して造られています。飲んでいるうちにいろんな品種が顔を出すので、おもしろいですね。ミットが広いというか、どんな食事も受け止めてくれるような味わいで、単品で飲んでもおいしいですが、食事に合わせるともっとおいしくなります」と今井さん。

毎日の食事に合うワインがいろいろ見つかりそうだ。

毎月、試飲イベントを実施中

ザ・ワイン・ストア ディーンアンドデルーカでは、毎月、試飲イベントが実施されている。テーマは月によって変わり、その時期に飲みたいものが10種類程度セレクトされ、試飲会のように楽しめる。食卓のワインに新しいラインアップを加えたい、ときに重宝するイベント。開催時期は、インスタグラムをチェックしてみよう。

THE WINE STORE DEAN & DELUCA
東京都港区麻布十番2-4-3
03-5765-6070
9:00〜21:00(カフェタイム9:00〜17:00、バータイム17:00〜21:00)
Instagram:@deandeluca_winestore

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この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 ライター/ワインエキスパート

東京に暮らす40代のライター/ワインエキスパート。
雑誌や書籍、Webメディアを中心に執筆中です。さまざまなジャンルの記事を執筆していますが、食にまつわる仕事が多く、ワインの連載や記事執筆、広告制作も行っています。東京ワインショップガイドは2017年から運営をスタートしました。

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