ザ・セラー虎ノ門本店(旧カーヴ・ド・リラックス本店)

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ライブラリー感覚で訪れられる都内最大級のワインショップ

リニューアルし、ライブラリーのような空間に生まれ変わった店内

「ザ・セラー虎ノ門本店」は、旧・カーヴ・ド・リラックス本店から店名も内装も一新し、2023年10月にオープンした。新たな店舗は真ん中の通路をはさんで両側に棚があり、それぞれヨーロッパ、フランス、スパークリング、日本ワインなどのジャンルごとにブロックで仕切られている。棚には1銘柄1フェイスで図書館の本のようにワインが並んでいるのが興味深い。

まるでライブラリーを訪れたときのような感覚で、落ち着いてワインを選ぶことができる。しかもワインの銘柄数は2,500種類と膨大。自分の探したい1本をじっくりと見つけられるように生まれ変わっている。

テイスティングルームとワインセラー

そして、店舗の奥には新たにテイスティングルームとガラス張りのワインセラーが登場した。こちらのテイスティングルームは、普段ワインサーバーを置いた試飲スペースとして利用できるが、イベント時はテレビモニターを使ったセミナースペースとしても利用される。ワインを通した体験の場としてもパワーアップした。

ザ・セラー虎ノ門本店は、じっくりとワインを探し、体験する場として時間をとって訪れたいワインショップとなった。

2500種類もの圧巻の品揃え

ザ・セラー虎ノ門本店の前身であるカーヴ・ド・リラックスは、1999年にオープンした。コンセプトは「ワインのある豊かな暮らし」。ワインが日常の食卓にのぼりはじめることを期待し、デイリーワインを豊富に品揃えしてきた。そのコンセプトは創業当初と変わらないものの、今回のリニューアルでラインアップを充実。かつての1,400種類から2,500種類にワインの銘柄数を大幅に増やし、多様に広がる新しい時代のワインライフにフィットした品揃えとなった。

その品揃えは、デイリーワインとよばれる3,000円以下のワインの充実ぶりはそのままに、かつてはあまり棚に並ぶことのなかった高級ワインや大手メゾンのシャンパーニュなども並ぶようになった。さらには、ナチュラルワインや東ヨーロッパなどの珍しい国のワインも品揃えされている。

ワインのセレクトはエリアごとに担当バイヤーがいて、それぞれ試飲してから仕入れられている。取材に応えてくれた統括マネージャーの人見裕介さんがかつてバイヤーだったときは年間1万種類のワインを飲んだという。つまり、それほど吟味されたワインが並んでいる。

編集長・岡本

高級ワインが棚に増えたため高級化が図られたように見えますが、全体量が増えたからであって、リーズナブルなワインが減ったわけではありません!

ブルゴーニュと日本ワインの品揃えは日本屈指

ブルゴーニュブロック

世界各国のワインが集まるなかでも、特に充実しているのが、ブルゴーニュと日本ワイン。最も品揃えの多いブルゴーニュは開店当初に力を入れていた高級路線をそのままに古くから仕入れているワインに加え、新しい生産者の発掘にも余念がない。その結果、店頭に350種類あり、セラー内も含めると600種類もの数がある。

日本ワインエリア

次に品揃えが多い日本ワインは、店頭に300種類ある。取り扱いは、世間でまだこれからという時期の2002年からスタートしている。近年は小規模な生産者のワインを店頭に置かれることが多かったが、改めて大手ワイン会社のシャトー・メルシャンやサントリーの品質の高さに気づき、贈答にも対応できるワインとして扱いを増やしたそう。

とはいえ現在も新たな生産者のワインも含めて買い集めて、毎月スタッフ同士で膨大な量のワインを試飲してから、棚に並べるワインを決めているそう。店頭に置けるワインにはスペースの制限があるため、毎回トーナメント戦を制したワインだけが店頭に並んでいる。そのなかには無名の小規模な生産者のワインもある。新しく入れ替わっている1本はかなり注目度の高いワインといえる。ぜひそんな1本をチェックしてほしい。

見るだけでも気軽に立ち寄ってほしい

ストアマネージャーの千田ゆう美さん

リニューアルしたザ・セラー虎ノ門本店のストアマネージャーを務めるのは、千田ゆう美さん。6年前に入社し、ザ・セラー六本木店、旧カーヴ・ド・リラックスを経て、現職に就任した。ストアマネージャーのほか、ヨーロッパのバイヤーも兼任し、イタリアやドイツ、スペイン、オーストリアなどのワインを中心に紹介している。

「お店のレイアウトが変わって、過ごしやすい空間の中、じっくりとワイン選べるようになりました。ワインのラインナップは1400種類から2500種類と、かなり増えたので、初心者の方にもマニアの方にもすすめられるものがあります。ライブラリーのような感覚で、見るだけでも良いので気軽に立ち寄ってください」と千田さん。

ワインをセレクトするときは、好みやシーンなどを聞き、必ず複数のなかから選べるようにしているそう。また、生産者やラベルにまつわるエピソードを伝え、ワイン会やギフトで披露できるようにしている。ホームページ(オンラインショップ)でも、それぞれのスタッフが自身のプロフィールと「好きなワイン」をあげているように、それぞれの感性で選んでくれるのが頼もしい。自分と相性のいいスタッフを見つけてワインを購入するのもおすすめの方法だ。

店内のレイアウトをチェック

店内は手前がワイン棚、奥がテイスティングスペースとなっている。ワインはそれぞれのエリアやタイプごとにブロック分けされているので、目当てのものが見つけやすくなっている。

ヨーロッパエリア

イタリア、スペイン、ドイツ、オーストリアなど伝統的にワインが造られている西ヨーロッパ、中央ヨーロッパのエリア。実はチャコリだけでも7種類あるほど、地域のワインが充実している。

シャンパーニュ、スパークリングエリア

スパークリングワインエリア。贈答用やパーティーに持ち込みできる大手メゾンのシャンパーニュが充実。そのほか、RMのシャンパーニュ、その他地域のスパークリングワイン、日本のペットナットなどもこのエリアにある。

リラックス社輸入のワインは入り口するのところにある

カーヴ・ド・リラックス時代からおなじみのリラックス社輸入のワイン。ほとんどが1000円以下で高いものでも1300円台。デイリーワインはこれと決めているファンも多い。

おすすめは地域の食文化にフィットした日本ワイン

都農ワイナリー キャンベルアーリー・ドライ2022 (1,705円)

ザ・セラー虎ノ門本店では、日本ワインに力を入れ、日本の食文化にワインが根付くようなセレクトがされている。その代表的な1本が都農ワイナリーのキャンベルアーリー・ドライ。

「都農ワイナリーは宮崎にあり、社長の赤尾さんが『これはチキン南蛮を食べるために造った』とおっしゃている1本です。キャンベルアーリーは独自の甘い香りと甘酸っぱさのあるワインで、それが濃厚なタルタルソースにとてもよく合います。価格を1,000円台に抑えているのも、地域の人に日常に飲んでほしいという思いから。

その思いは私たちも同じで、5,000円のワインを半年に一度ではなく、1週間に1本1000円台のワインを開けてほしい。ワインが特別なものではなく、日常にあるものにしていきたいと思っています。日本のワイン文化を成熟させる1本として、おすすめしています」
と人見さん。

編集長・岡本

1000円台なら日本酒と同じくらい!
夕食にチキン南蛮を考えているときに思い出したいですね♪

タケダワイナリー ブラン・ド・ノワール樽熟成2022年+deleteC 2,970円

おすすめのもう1本は、山形のタケダワイナリーの取り組みに共感してザ・セラー虎ノ門本店やオンラインショップで販売されているワイン。

「ラベルをよく見るとCの文字がマゼンタ色で消されています。これは『deleteC』という、がんを治せる病気にしたいという活動をしているNPO団体が推進しているマークです。に共感したマークです。タケダワイナリーのこのラベルのワインを買うと関係団体に寄付されるしくみになっています。当店としてもこの活動をお手伝いしたいとの思いで販売しています。

このブラン・ド・ノワール樽熟成というワインは、マスカットベーリーA100%の果皮をゆっくりしぼって造られたワインです。色はその年のぶどうの出来によってプレスする時間が異なるため、ロゼ色が濃くなったり薄くなったりしています。しかし、色の濃さがあるからといって、タンニンを抽出しているわけではないので、食事をすっきりと楽しめるワインです。

マスカットAベーリーは甘い香りで知られていますが、山形産のマスカットベーリーAはドライな特徴を持っているので、食中酒としてぴったりです。こちらも日本の食卓におすすめのワインです」

編集長・岡本

日本ワインを試してみたい、という人は
日本の食文化にフォーカスしたワインがおすすめです!

テイスティングルームでの体験イベントが充実

テイスティングルームができたことで、ワインをさまざまに体験できるイベントができるようになった。テイスティングルームにはテーブルやモニターがあるため、セミナー形式のイベントが開催されている。これまでできなかった、軽飲食を提供したペアリングイベントも行われる予定。また、ワイン売り場のディスプレイをワインブースにした、インポーター別の試飲会もある。ワインの体験価値がグッと向上した。

常時、行われているテイスティングは、レジでチケットを購入し、スタンド式の小型セラーに並ぶワインのうち、好みのものだけテイスティングするしくみ。気に入ったものがあれば、ボトルで購入できる。そのほか、イベント情報や入荷情報は、インスタグラムやメルマガ、ホームページなどでチェックしよう。

ザ・セラー虎ノ門本店

東京都港区西新橋1-6-11
03-3595-3697
11:00〜20:00 無休(正月三箇日を除く)
https://www.cavederelax.com/pages/shop
インスタグラム:@thecellar_toranomon

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この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 ライター/ワインエキスパート

東京に暮らす40代のライター/ワインエキスパート。
雑誌や書籍、Webメディアを中心に執筆中です。さまざまなジャンルの記事を執筆していますが、食にまつわる仕事が多く、ワインの連載や記事執筆、広告制作も行っています。東京ワインショップガイドは2017年から運営をスタートしました。

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