【白ワイン編】自然派・オーガニックの箱ワイン(ボックスワイン)を飲み比べて、おすすめランキングを決定!

日下

最近、自然派のボックスワインが色々あって、気になっています

秋元

みんなで飲み比べてベストを決めましょう!

編集長・岡本

今回はボックスワインの大本命を決定します!

本記事は実際に購入・テイスティングしたワインをレビューし、おすすめをリンクしています。
リンクには広告が含まれています。

今回のテイスター

目次

白ワイン9銘柄を飲み比べ。自然派・オーガニックの箱ワイン(ボックスワイン)のおすすめを発表!

厳選9種類の白ワインを飲み比べたおすすめランキングがこちら!

スクロールできます
順位銘柄/生産国デザイン平均価格/容量(750ml換算の価格)購入リンク味わいの特徴色合い/にごり
1位アッラ・コスティエッラ/イタリア4,250円/3L(1,062円) 楽天 陽気でトロピカル濃いめの黄色/クリア
1位ルナーリア マルヴァジア/イタリア4,250円/3L(1,062円) 楽天 はつらつアロマティック黄色/クリア
3位レ・グランド・ヴィーニュ/フランス4,250円/3L(1,062円) 楽天 まろやか蜜感・芳香系濃いめ黄色/にごりあり
4位パンドルファ/イタリア4,000円/3L(1,000円) 楽天 りんごの果実味豊か濃い黄色/ややにごり
5位ウアイン No.5(シチリア)/イタリア4,290円/1.5L(2,145円) 楽天 海のミネラル感黄色/にごりあり
6位ウアインNo.6(プーリア)/イタリア4,290円/1.5L(2,145円) 楽天 素朴なフローラル系濃い黄色/にごりあり
7位マス・ド・ジャニーニ・ブラン/フランス4,300円/3L(1,075円) 楽天 おだやかなハーブ感黄色/ややにごり
8位アルシミスト・ホワイト/ギリシャ4,200円/3L(1,050円) 楽天 ニュートラル薄い黄色/ややにごり
9位ラ・ヴィヴィ・ドラ/スペイン4,500/1.5L(2,250円) 楽天 枯れ系オレンジワイン褐色/にごりあり

検証ポイント
9銘柄を3人のテイスターで飲み比べ。【①外観 ②質感 ③香り ④味わい ⑤余韻】などを踏まえつつ、最終的には全体のバランスやおいしさで評価。1位を9点、2位を8点…9位を1点として採点。3人の総合点から割り出しました。

1位 アッラ・コスティエッラ ビアンキッシモ ALLA COSTIERA BIANCHISSIMO

アッラ・コスティエッラ ビアンキッシモ

ワインの特徴

イタリア・ヴェネト州コッリエウガネイで2代続くワイナリー。2代目のフィリッポ・ガンボが2000年ヴィンテージから有機栽培をスタート。さらに地元の農業大学でビオディナミを学び、2005年から実践されています。ワイナリー名の”アッラ・コスティエッラ”は「海岸沿い」の意味。海岸でさんさんと太陽を浴びるブドウ畑に由来し、恵まれた日照量、豊富なミネラルと旨味、ほどよい酸を育む場所で、土着品種のブドウを中心にワインが造られています。量り売りで販売されるなど、地元で親しまれたワインでもあります。

生産者アッラ・コスティエッラ(フィリッポ・ガンボ)
産地イタリア・ヴェネト州 コッリエウガネイ
品種タイビアンコ、モスカートビアンコ、セルプリーノ
畑・農法沖積層からなる溶岩質で石灰を多く含む土壌、樹齢30年、ビオディナミ
造り方9月に丁寧に手摘みで収穫されたブドウをセメントタンクで自然発酵。そのままセメントタンク内で6ヶ月熟成。澱引き無し、ノンフィルターでボトリング
アルコール度数12%
アッラ・コスティエッラ ビアンチッシモ
総合評価
( 5 )

外観:濃いめの黄色。にごりはなくクリアな色合い
香り:トロピカルでフルーティーな香り。ほかよりも香りにフルーツの熟した果実を強く感じる
味わい:フルーティーな甘みを感じる陽気な白ワイン。シロップのようなとろんとした質感があり、酸味もおだやか。すいすい飲めるパイナップルジュースのような味わい

陽気でフルーティー! 濃縮感のある味が最高

編集長・岡本

フルーティでとろんとした味わい。誰が飲んでもおいしいはず!

秋元

濃縮感があって蜜のよう。クセになる味!

日下

抜群の飲み心地のよさ。すぐに1箱開けてしまいそう(笑)


おすすめ第1位は、3人全員が3位以上に投票した「アッラ・コスティエッラ」。

ワインセレクトに定評のある青山『SASALA』(現在はクローズド営業)で唯一扱われていたボックスワインでした。

3人のなかでは、364日ワインを飲むという日下さんが1位に選しました。

その評判どおり、しっかりした味わいとやさしい質感がお見事!

トロピカルな香りにフルーティーな風味、とろんとしたシロップのような質感があり、

集まった3人が満場一致で「おいしい」と大絶賛

後味の甘酸っぱさが、のどの奥に残るくらい凝縮感がありました。

しっかりとした個性があるので単独で飲んでもおいしいですし、

陽気なキャラクターでピクニックなどアウトドアの昼飲みにもおすすめ!

一部「マメが出るのでは?」との情報がありましたが、今回は時間が経っても問題なしでした。

フルーティーでまろやかなワインはどんなシーンでも楽しめるタイプ

冷蔵庫のなかに常にストックしておきたいボックスワインです!

秋元さんおすすめマリアージュ
カマンベールチーズのりんごジャム添え
鶏むね肉の皮パリパリグリル・オレンジソース添え

1位 ルナーリア マルヴァジア

ルナーリア マルヴァジア

ワインの特徴

イタリア・アブルッツォ州のオルソーニャ村の生産者共同組合によるボックスワインです。組合のワインではありますが。ビオディナミ農法で育てたブドウを使い、デメテール認証が取られています。その自然派ワイン造りの歴史は古く、30年前以上前から無農薬栽培を実践し、2005年からビオディナミ農法が取り入れられているほど。ルナーリアという名前は、ビオディナミ農法で重要な「luna(月)」に由来しています。

生産者オルソーニャ村協同組合(Cooperativa Olearia Vinicola Orsogna)、醸造責任者:カミッロ・ズーリ
産地イタリア・アブルッツォ州 オルソーニャ村
品種マルヴァジア85%、その他15%
畑・農法ビオディナミ、デメテール認証、土壌:石灰、石、平均樹齢25年
造り方手摘みで収穫されたブドウをステンレスタンクで1ヶ月発酵、そのまま3ヶ月熟成
アルコール度数13.5%
ルナーリア マルヴァジア
総合評価
( 5 )

外観:黄色。にごりはなくクリアな色合い
香り:白桃やゼラニウムのようなアロマティックな香り
味わい:白桃やシロップのような風味があり、ほどよい果実のボリューム感とまろやかな酸味がバランスのいい白ワイン。後味にアロマティックなゼラニウム系の余韻に少しほろ苦さが混じる

アロマティックな個性とはつらつとした飲み心地で安定のNo.1

編集長・岡本

アロマティックな香りとはつらつとした味のバランスいい!

秋元

真打ち登場!飲み口がやさしくて味に安定感がある

日下

万人受けする、わかりやすいおいしさ


実は同ポイントを獲得した同率1位がありました。

これも3人全員が3位以上に投票した「ルナーリア マルヴァジア」。

年間試飲2000種類をこなすインポーターの秋元さんが1位にあげ、

「今回はルナーリア以上のものを見つけに来ましたが、やはり横綱でした」と感服したほど。

秋元さんが評価した点は、自然派ワインなのにボックスワインの安さと品質の安定感が確保されていること。

ボックスワインは量があるので、不安な要素があると心配なもの。

その点、ルナリーアは安定感がしっかりとあり、

それでいてアロマティックではつらつとした個性がしっかり出ていたところが高評価でした。

すでにこちらは人気ワインとして知られているので、買ったことがある人も多いはず。

ワインショップによっては入荷してすぐに完売してしまうため、ネットで買うのがおすすめ。

かわいいおうちのボックスもいつも置いておきたいビジュアル!

自宅にストックしてまとめ買いしてもいいくらいのおすすめワインです。

編集長おすすめマリアージュ
生ハムのサラダ
エスニックや中華料理

まとめ買い推奨のおすすめ1位を今すぐチェック!

3位 レ・グランド・ヴィーニュ コート・デュ・ローヌ ブラン

レ・グランド・ヴィーニュ コート・デュ・ローヌ ブラン

ワインの特徴


こちらのボックスワインは、フランス・ローヌ川南部アビニョンの南西側でワイン造りをするエステザルグ協同組合によるもの。加入者は10名たらずというフランス最小の規模です。通常のボトルはそれぞれの生産者が自分の名前をラベルに記して瓶詰めし、品質のよいワイン造りを目指しています。このボックスワインだけは例外的に、組合生産者のワインをブレンド。だからといって特徴のないワインではなく、むしろ使われているのは各農家の最高区画や古い樹齢からのブドウ。エステザルグ協同組合が誇るシンボリックなワインです。

生産者エステザルグ協同組合
産地フランス・コート・デュ・ローヌ ローヌ河南部の街アヴィニョンの南西側
品種グルナシュブラン80%、クレレット ブランシュ10%、ブールブーラン10%
畑・農法ビオロジック、もしくはリュット・レゾネ(各生産者のワインをブレンド)
造り方野生酵母による発酵、厳密なろ過や清澄をしない、最後にごく少量の亜硫酸、
アルコール度数14.0%
レ・グランド・ヴィーニュ コート・デュ・ローヌ ブラン
総合評価
( 4.5 )

外観:濃い目の黄色。にごりがある
香り:桃、缶詰のシロップ、ハーブキャンディ、パイナップルのまろやかで甘みのある香り
味わい:飲み口はまろやかで、口に含むと干しブドウや花のようなキュッとした甘みを感じる。酸は柔らかく、後味にはミネラル感やフローラルな香りが残る。少し置くと、蜜のような甘みが増す。

心癒やす甘みが疲れた体に染みわたる!

編集長・岡本

シロップのようなまろやかさに干しブドウや花の風味も感じる、魅力的な味わい!

秋元

ブドウの糖度がしっかりあるので、冬場に飲みたい味

日下

疲れて帰ってきて、冷蔵庫にこれがあったら幸せ!

おすすめ3位にランクインしたのは、フランスのレ・グランド・ヴィーニュ。

私(編集長・岡本)が1位にあげた激推しのワイン! 2人の評価も高かったボックスワインです。

自然派ワインの魅力は、ろ過されていないにごりに代表されるように、

パキッとしているというよりは、やさしく寄り添ってくれるようなゆるさにあります。

こちらの白ワインも、にごりがあって蜜のようなシロップのまろやかな飲み口がたまりません。

甘みが強く、アルコール度数も高いのですが、たっぷりしたコクや厚みがあるのではなく、

酸もおだやかでなじんでくるような味わいです。少し時間を置くと、干しぶどうや花のような香りもします。

それでいて、後味はダラっとせず、ミネラル感とフローラルな香りで引き締めてくれます。

まさに、日下さんの発言のとおり「疲れて帰ってきて飲めたら幸せ」!

1日の疲れを癒やしてくれる存在です。甘みはありますが、ミネラルもあるので食事にも合いやすい味。

冷蔵庫に入れて常備し、疲れた日の夜のための常備したいボックスワインの代表格です。

秋元さん&編集長おすすめマリアージュ
ブイヤベース
アクアパッツァ
ゴルゴンゾーラのピザ 蜂蜜添え

4位 パンドルファ シャルドネ ルビコーネIGT

パンドルファ シャルドネ ルビコーネIGT

ワインの特徴


イタリアはエミリア・ロマーニャ州アペニン山脈の東の麓にあるパンドルファのボックスワイン。パンドルファは、標高の高さと硫黄鉱物を多分に含む特殊な土壌で注目のワイナリーです。ワイナリーのあるヴィッラは1626年にまで遡ることができる歴史があり、1941年にジュゼッペ・リッチ氏が購入。自家消費用だったワインを1997年に初めて市場にリリースされています。エノロゴは、ジュリオ・ガンベッリの一番弟子で、モンテヴェルティーネやポタッツィーネを手掛けるパオロ・サルヴィ。ピュアサンジョベーゼに代表される果実のストレートな表現を大切にワインを醸造。4000箱のみ、現地の飲料店向けに造られていたものが日本で楽しめます。

生産者パンドルファ(オーナー:パオラ・ピスコーポ、マルコ・チレーゼ、エノロゴ:パオロ・サルヴィ
産地エミリア・ロマーニャ州 フォルリ・チェゼーナ県 プレダッピオ村
品種樹齢10年以内のシャルドネ主体、少量のトレッビアーノとピノ・ビアンコ
畑・農法硫黄鉱物を多分に含む土壌、アペニン山脈の麓の標高の高い場所にある
造り方主発酵後ステンレスタンクで3ヶ月静置
アルコール度数12.0%
パンドルファ シャルドネ ルビコーネIGT
総合評価
( 4 )

外観:黄金色のある濃い黄色。ややにごりがある
香り:熟したりんご、はちみつ、カリンのど飴の香り
味わい:りんごやはちみつのはっきりした果実味を感じる味わい。飲み口や印象はまろやかで素朴。熟したりんごの甘酸っぱさからくるコク、苦味を感じるがくどさはなくクリア。後味にシャープな酸のすっきりした余韻が残る。

食事に合わせやすい果実味と素朴な風味が魅力

編集長・岡本

シャルドネにしては素朴。イタリアらしい個性を少し感じる

秋元

酸がとがってなくてまろやか。シャルドネらしくない味

日下

大型店でも扱えそうな、万人受けする

おすすめ4位にランクインしたのは、イタリアのパンドルファ。

世界各国で造られ豊かな果実味とシャープな酸があるシャルドネは

食事に合わせやすくボックスワインがあれば、助かる白ワイン品種です。

こちらの白ワインは、はつらつとした果実味とクリアな味わいですが、素朴な風味もあって

一見、シャルドネっぽさはあまり感じられません。

ただ、クセのある個性もないので飲みやすい味わい。

食事に合わせやすい白ワインとしてストックしておくのにおすすめです。


ホタテと野菜の中華風塩炒め

あると重宝する白ワインをチェック!

5位 UAIN No.5 ウアイン テッレ・シチリアーネ・ビアンコ

ウアインNo.5 ウアイン テッレ・シチリアーネ・ビアンコ

ワインの特徴


ウアインは、イタリア国内でナチュラルワインを輸入・販売しているヴィティヴィーニが新しく立ち上げたバッグワインのプロジェクトです。取り扱いのあるイタリア国内の生産者のワインをタンクごと買い取り、セカンド・プレスの果汁を使わず、ノン・フィルターで仕上げた本気のナチュラルワインをバッグに詰めています。醸造責任者は「裸のワイン」で知られるロエロの生産者・ヴァルファッチェンダのルカ・ファッチェンダ。毎年、生産者と話し合い、誰のどのブドウを詰めるかが決められ、イタリア各地のワインを瓶詰め。アルカモではまだ新しい生産者のエンリコ・アドラーニャと共に醸造されています。

生産者ウアイン(ルカ・ファッチェンダ、エンリコ・アドラーニャ)
産地イタリア・シチリア州 アルカモ
品種カタラット
畑・農法粘土と石灰岩を含むカタラットにとって理想的な土壌
造り方全房をダイレクトプレスし、イノックスタンクで自然発酵、そのまま6ヶ月間熟成。無濾過、無清澄
アルコール度数12%
UAIN No.5 テッレ・シチリアーネ・ビアンコ
総合評価
( 4 )

外観:黄色。クリア
香り:りんごやミネラルを感じる香り。香り自体は強くない
味わい:バランスの良い果実味としっかりした酸があり、ほどよいコクとすっきり感がありながら、すっと飲める。後味ににがりのようなミネラル感がある

シチリアのミネラリーなナチュラルワインが登場!

編集長・岡本

シチリアのミネラル感のあるワインがバッグワインになってるのがうれしい!

秋元

バルサミコ酢を加えた料理に合いそう!

日下

シチリアのテロワールがしっかり感じられる

5位には、大人気のバッグワインからUAIN No.5シチリアの白ワインがランクイン。

あきもさんは2位にあげるほど推しワインでした。

5位という順位に落ち着いたのは、ほとんどのボックスワインが3リットルで約4,200円なのに対して、

半量の1.5リットルで同程度の値段と割高だったからでしょう。

実際、味わいだけでみればベスト3に挙げる人が多いと思います。

値段にしても750ml換算で2,145円この値段でシチリアのワインを探すのはなかなか難しいので十分に価値があります。

シチリアのワインは人気で、イタリアのワインショップでもトスカーナやピエモンテに匹敵します。

このUAIN No.5も海のミネラル感が感じられるさわやかなワイン

ほどよいコクと自然派らしいおだやかさがあります。

そんなシチリアのナチュラルワインがボックスワインでグイグイ飲める

という価値は本当にありがたいもの。一回は試してみてほしいワインです。

日下さん&秋元さんおすすめマリアージュ
イワシの塩焼き ケッカソース
サイコロステーキ バルサミコソース

6位 UAIN No.6 ウアイン プーリア・ビアンコ

ワインの特徴


ウアインは、イタリア国内でナチュラルワインを輸入・販売しているヴィティヴィーニが新しく立ち上げたバッグワインのプロジェクトです。取り扱いのあるイタリア国内の生産者のワインをタンクごと買い取り、セカンド・プレスの果汁を使わず、ノン・フィルターで仕上げた本気のナチュラルワインをバッグに詰めています。醸造責任者は「裸のワイン」で知られるロエロの生産者・ヴァルファッチェンダのルカ・ファッチェンダ。毎年、生産者と話し合い、誰のどのブドウを詰めるかが決められ、イタリア各地のワインを瓶詰め。「ウアイン No.6」はプーリア州の新しい生産者スヴェーヴァ・セリーナと共に醸造されています。

生産者ウアイン(ルカ・ファッチェンダ、スヴェーヴァ・セリーナ)
産地イタリア・プーリア州 ミネルヴィーノ・ムルジア(アルタ・ムルジア国立公園の最北端)
品種パンパヌート、ボンビーノ・ビアンコ、モスカート・レアーレ
畑・農法粘土と石灰岩を含む土壌。再生型農業に重点をおく
造り方パンパヌトは2週間マセラシオン、ボンビーノとモスカート・レアレはダイレクトプレスしてモストのみ。コンクリートタンクで自然発酵し、そのまま7ヶ月間熟成。無濾過、無清澄。
アルコール度数10.5%
UAIN No.6 プーリア・ビアンコ
総合評価
( 3.5 )

外観:濃い黄色(黄金に近い)。にごりあり
香り:白い花、はちみつ、あんずの香り
味わい:全体のボリュームは大きくなく、すっきりとしたフローラルな風味。後味に素朴なオレンジワインのような渋みが残る

トロピカルな香りにあっさりした風味、人の力を感じるワイン

編集長・岡本

色の割にはすっきりした味

秋元

南国系の香りに、やさしい飲み口

日下

生産者の技術を感じる

6位は「UAIN No.6」、南イタリア・プーリアの白ワインです。

それぞれが4〜7位にあげて、それほどポイントは伸びませんでした。

他より容量が少なく、割高なこともありますが、

香りと味わいがアンバランスだったところも、評価が上がりにくかったようです。

外観を見ると、黄金色に近い濃い黄色でにごりがあります。

これはパンパヌトを2週間マセラシオンした(果皮を漬け込んだ)からでしょう。

鼻を近づけると、はちみつや白い花の凝縮感のある南国系の香りがします。

外観・香りともにトロピカルな雰囲気を期待しますが、実際はあっさりした風味です。

アルコール度数も10.5%と低く、コクはほとんど感じません。

その分、まろやかでやさしい口当たりで、飲みやすさはあります。

そのため、低アルコールで香りや風味を楽しみたいという人にはおすすめです。

また、日下さんが「生産者の技術を感じる」と評価していたように

ブドウをマセラシオンするなど、生産者が苦労して造ったことがうかがえます。

秋元さん曰く「がんばって人の手で造ったワイン、ぶどうをムダにしない感性がある」と。

かなり通な飲み方ではありますが、乙な楽しみ方ができるワインといえます!

おすすめマリアージュ
麻婆豆腐

南イタリアのナチュラルワインはこちら!

7位 マス・ド・ジャニーニ ブラン Mas de Janiny Blanc

マス・ド・ジャニーニ ブラン

ワインの特徴

マス・ド・ジャニーニは、南仏ラングドックの太陽のもとで家族経営を行うワイナリーです。1980年代の終わりにビオロジック栽培をスタート。ガリグが生い茂る粘土石灰土壌で、除草剤や化学肥料は使用せずに、テロワールの味を引き出す栽培が心がけられています。ナチュラルに造られたコストパフォーマンスに優れた人気ボックスワインです。

生産者マス・ド・ジャニーニ
産地フランス・ラングドック地方 サン・ボジル・ド・ラ・シルビー村
品種混植(ソーヴィニヨン・ブラン60%、ヴェルメンティーノ20%、グルナッシュ・ブラン20%)
畑・農法ビオロジック、エコセール ユーロリーフ/土壌:粘土石灰 収穫:ナイトハーベスト 平均樹齢:20年
造り方直接圧搾法、ステンレスタンク発酵(混醸)、ステンレスタンク熟成、SO2 澱引き時 トータル:84mg/L
アルコール度数12%
マス・ド・ジャニーニ ブラン
総合評価
( 3 )

外観:黄色、クリア
香り:ハーブ、レモン、軽いアーモンドの香り
味わい:おだやかにハーブが香る味わいで、ほどよいコクや苦味があり、さっぱり飲みたい人によいフレッシュなワイン

おだやかなハーブ香が特徴のフレッシュワイン

編集長・岡本

おだやかなハーブ香で新世界のソーヴィニヨン・ブランが苦手な私でも飲める!

秋元

素直な味わいで毎日飲むのにちょうどいい!

日下

後味の苦味がちょっと苦手…

7位は「マス・ド・ジャニーニ」、南仏ラングドックの白ワインです。

それぞれが6〜8位にあげて、それほど人気はありませんでした。

おだやかでフレッシュなワインではありますが、これといった個性がないのが原因でしょう。

ただ、素直な味で毎日飲むにはちょうどいいおいしさともいえます。

南仏ラングドック地方の生産者ですがモンペリエ近郊の海の近くでできたワインです。

ソーヴィニヨン・ブランのほかヴェルメンティーノやグルナッシュ・ブランと混植されたブドウで

造られており、海の料理と相性がいいのも特徴です。

海の幸を使った料理の多い日本の食卓に置いておきたい白ワインです。

秋元さんおすすめマリアージュ
ムール貝のワイン蒸し
シーフード料理

8位 ドメーヌ・スクラヴォス アルシミスト ホワイト・ドライ・ワイン

ドメーヌ・スクラヴォス アルシミスト ホワイト・ドライ・ワイン

ワインの特徴

ドメーヌ・スクラヴォスは、ギリシャ西岸のイオニア海にあるケファロニア島のワイナリーです。18世紀にウクライナのオデッサで穀物の輸入業に成功した後、現オーナーのエヴリヴィアディス・スクラヴォスの曽祖父が、ロシア革命時にケファロニア島に戻ったところからワイナリーがスタート。ケファロニア島の西端にある丘の斜面にギリシャの地場品種を植えました。1990年代始めからバイオダイナミック農法を導入し、マヴロダフネ、ツァウシ、ヴォスティリディ、ロボラなどのギリシャの品種のみを栽培し、近年醸造設備をリニューアル。安定した品質のナチュラルワインが人気です。

生産者ドメーヌ・スクラヴォス
産地ギリシャ(生産地:ケファロニア島、畑:ペロポネソス半島からの買いブドウ)
品種ロディティス主体、その他主要白品種のブレンド(ザキンティノ、ミュスカ、ヴォスティリディ、モスカテラ)
畑・農法バイオダイナミック農法
造り方不明
アルコール度数12.5%
ドメーヌ・スクラヴォス アルシミスト ホワイト・ドライ・ワイン
総合評価
( 3 )

外観:薄い黄色、少し濁っていて、かすかに微発泡
香り:レモンや青りんごの香り
味わい:爽快感はあるがニュートラルな味。少しヨーグルト系の乳酸を感じる。

爽快感のあるニュートラルな白ワイン

編集長・岡本

日本酒のようなニュートラルな味

秋元

爽快感があり、少し乳酸を感じる

日下

グレープフルーツの白いところまで絞った苦味を感じる

8位は「ドメーヌ・スクラヴォス アルシミスト ホワイト・ドライ・ワイン」、ギリシャの白ワインです。

ギリシャの地場品種を使ったボックスワインということで期待が高まります。

飲んでみると、レモンや青りんごの香りがして、全体に爽快感はありますが、

日本酒のようなニュートラルな味わい


グレープフルーツの白いところまで絞った苦味は感じますが、これといった味が感じにくいワインでした。

少しヨーグルト系の乳酸があるので、フロマージュブランのようなさっぱりしたチーズと合わせるのがおすすめです。

爽快に飲めて、料理の味を邪魔しない食中酒がほしいときにどうぞ。

秋元さんおすすめマリアージュ
フロマージュブランのオリーブオイル、ブラックペッパー添え

9位 ラ・ヴィヴィ・ドーラ ビアンコ

ラ・ヴィヴィ・ドーラ ビアンコ

ワインの特徴

フィンカ・パレーラはカタルーニャの自然派農法のパイオニアで地元でリスペクトされた老舗の家族ワイナリー。自然派ワインの名門であり、現在もトップリーダーとして地域を牽引しています。醸造は45年以上の経験を持つジョルディ・パレラが担当しています。

生産者フィンカ・パレーラ
産地スペインDOペネデス
品種シャルドネ80%、ゲヴェルツトラミネール20%
畑・農法不明
造り方醗酵はステンレス製、コンクリート製のタンクを併用。一部の白ワインは果皮とのマセレーションあり。自然酵母、自然発酵、超低糖、酸化防止剤無添加、ビオデナミック・デメテール、テラ・ダイナミカのダブルの認定、オーガニック認定CCPAE、清澄、濾過もしない
アルコール度数13%
ラ・ヴィヴィ・ドーラ ビアンコ
総合評価
( 2.5 )

外観:褐色で濁っている
香り:柿や紅茶、アプリコット、のど飴の香り。
味わい:色合いの濃さほど味は強くなく、味はまろやかだが、果実味のコクはない。絞り出したようなタンニンの渋みが後味に残る。

紅茶風味のオレンジワインが箱ワインで登場!

編集長・岡本

枯れた味わいのオレンジワイン

秋元

ボックスワインにしては危なっかしい味

日下

ナチュールだけど、ナチュール好きには好まれなさそう

9位は「ラ・ヴィヴィ・ドーラ ブラン」、スペインの白ワインですが、

マセラシオンしてあり、色の濃さからもオレンジワインといってよいでしょう。

残念ながら、全員が9位にあげました。

かなり色が濃く、オレンジワインにしても濃い部類です。

ろ過もしておらず、購入先のワインショップの人から

「茎(果梗」が入っていることもあると聞きました。

ただそこまでにごりはありませんし、果梗も入っていませんでした。

味は見た目に反して、コクやフレッシュ感はありません

日下さんのコメント「ナチュールだけど、ナチュール好きには好まれない」というのは、

酸やミネラルのいきいきした感じがほとんどないからだと思います。

それが本来はオレンジワインの良さだと思うので、

はじめてオレンジワインを飲む人にこちらのワインはあまりおすすめできません。

なので、枯れたニュアンスのオレンジワインが好きな人にはいいかもしれません。

編集長おすすめマリアージュ
パッタイ

【感想】自然派ボックスワインを飲み比べてみて

――今回、自然派ワインのボックスワインの白を飲み比べました。まず、ボックスワインについてどう思いましたか?

編集長・岡本

ボックスワインは大容量でリーズナブル。家飲みワインには重宝します。ただ、オークチップで樽香をつけてある新世界のワインが好きになれませんでした。なので、今回は自然派・オーガニックワインなワインを集め、ナチュラルなおいしさのものを飲み比べてみました

秋元

ワインボトルを買うとがんばって1本開けなきゃというプレッシャーとの戦いがありますが、家でちょこちょこ飲めるのはいいですね

日下

家にサーバーがある感覚です

編集長・岡本

くさかさんの「帰って来て冷蔵庫にこれがあったら助かる」というコメントはボックスワインの良さを一言で表したコメント。少し飲みたいときに缶ビールやレモンサワーをコンビニで買って帰らなくてすみますよね

秋元

料理にあわせて食卓にはもちろん、疲れた日のナイトキャップにもいいですよね。

――自然派ワインのボックスワインという意味ではいかがでしたか?

編集長・岡本

ボックスワインは保存が利くので、3週間〜1ヶ月持つといわれています。冷蔵庫に入れておけば自然派ワインでも劣化が進みにくくなりますね

秋元

インポーターである僕としては、ボックスワインの条件として、何も考えずスイスイ飲めることが大事だと思います

日下

自然派ワインだと、マメらないとかネガティブな要素が出ないものというのもポイントですよね


――そうした点を踏まえ、飲み比べてどうでしたか?

日下

自然派ワインなので、ナチュラルなテイストがあるのはもちろん、ほとんどのワインがネガティブな要素なく安心して飲めました

編集長・岡本

はい。嫌なクセのあるワインもそこまでなかったですし、上位に選ばれたものほど、きちんと個性がありました

秋元

安心して誰もが飲みやすい、というのを1つの基準にしていましたが、飲み比べてみるとやはり個性は大事だと思いましたね

日下

逆にいえば、上位のものは個性があったということです。その差が上位になったものとそうでなかったものの違いでした

ランキング上位のものほど個性があっておすすめできます。好みで選んでみてください!

今回のワイン購入ガイド

おすすめ1位 アッラ・コスティエッラ

♪陽気でトロピカル 3人が満場一致で「おいしい」と大絶賛 4,250円/3L(750ml換算1,062円)

おすすめ1位 ルナーリア マルヴァジア

♪はつらつアロマティック プロの秋元さん推奨の大人気ボックスワイン! 4,250円/3L(750ml換算1,062円)

まとめ買い推奨のおすすめ1位を今すぐチェック!

おすすめ3位 レ・グランド・ヴィーニュ コート・デュ・ローヌ

♪アロマティックでまろやか蜜の味 疲れて帰った日にこれがあれば幸せ! 4,250円/3L(750ml換算1,062円)

おすすめ4位 パンドルファ シャルドネ

♪りんごの果実味豊か イタリアワインの素朴さで食事にあわせやすいおいしさが買い! 4,000円/3L(750ml換算1,000円)

あると重宝する白ワインをチェック!

おすすめ5位 ウアインNo.5 シチリア ビアンコ

♪海の爽快なミネラル感 大人気のシチリアワインがこの価格でグイグイ飲める価値は大きい! 4,290円/1.5L(750ml換算2,145円)

おすすめ6位 ウアインNo.6 プーリア ビアンコ

♪素朴なフローラル系 人の手でがんばって造ったワイン、クセになる味 4,290円/1.5L(750ml換算2,145円)

南イタリアのナチュラルワインはこちら!

おすすめ7位 マス・ド・ジャニーニ ブラン

♪おだやかなハーブ系 フレシュで程よいコクがあり海の幸料理と相性良し! 4,300円/1.5L(750ml換算1,075円)

おすすめ8位 アルシミスト・ホワイト

♪ニュートラル風味 爽快に飲めて、料理の味を邪魔しない食中酒 4,200円/1.5L(750ml換算1,050円)

おすすめ9位 ラ・ヴィヴィ・ドラ ブランコ

♪枯れ系オレンジワイン まろやかな紅茶の風味 4,500円/1.5L(750ml換算2,250円)

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この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 ライター/ワインエキスパート

東京に暮らす40代のライター/ワインエキスパート。
雑誌や書籍、Webメディアを中心に執筆中です。さまざまなジャンルの記事を執筆していますが、食にまつわる仕事が多く、ワインの連載や記事執筆、広告制作も行っています。東京ワインショップガイドは2017年から運営をスタートしました。

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