日本のワインを日本文化とともに親しむショップ

日本ワインショップ遅桜は、その名のとおり日本のワインを専門に扱う店として2015年に開店した。ワインショップとしては珍しい和モダンの店構え。店内には、和楽器のメロディが流れ、風呂敷や和柄の絵皿などもあり、日本文化を感じながら、ずらりと並ぶワインをセレクトできる。
店内の中央にあるコの字カウンターでは、ゆったりとくつろぎながらのテイスティングが可能。もっとじっくり味わいたいなら、2Fに併設されたワインバー綺羅星で、抜栓料(¥2,000)を支払って日本のワインを食事とマリアージュしたり、海外ワインと飲み比べたりもできる。
遊び慣れた人が多い西麻布に開店したのは、一流ワインを知る人に日本のワインを味わってもらいたかったから。遅桜は、日本のワインの新しい発見ができるワインショップなのだ。
日本ワインの実力を体感してほしい

遅桜と綺羅星のマネージャーを務めるのは、大山圭太郎さん。10代の頃からレストランやバーからワイン業界に入り、業界歴は21年。日本ワイン専門ショップを開店したいというオーナーの意向を受けて、マネージャーとしてオープンから携わってきた。店では、日本文化を発信したいとも語る。
「内装も和にこだわっていて、着物で接客することもあります。特に風呂敷をたくさん置いていて、ワインのラッピングや持ち運びに使うことを提案しています。日本の文化を日本ワインと一緒に楽しんでほしいですね」
日本ワインを飲むだけでなく日本文化も振り返ることができるお店だ。
北海道から九州までの日本のワインがずらり

ワインの品揃えは、北海道から九州まで全国のワインを約300種類揃えている。そのため、新規ワイナリーや生産量が少ないワイナリーのものに出会えることもある。日本ワインは、入荷が少ないものも多いので、入れ替わりを楽しみの1つ。価格帯は、1000円台後半から3000円前後が中心となっている。自分の出身地のワインが見つかるかもしれない。
店内のレイアウトをチェック

店内は、奥側の棚にワインがずらりと並べられている。落ち着いてテイスティングできるよう、コの字型のカウンターが用意されている。テイスティングコーナーはあっても、ゆったりできる店は少ないので、貴重な存在だ。
▲テイスティングカウンターを設けているお店は多いが、
スタッフと対面で話せてワインラベルを見ながら飲める店は少ない。

▲試飲は、赤5白5とプレミアムワインの合わせて14 〜15種類くらいと豊富。
テイスティング用のグラスも50〜60種類用意されているので、表情豊かに日本のワインが楽しめる。

▲高級ワインを中心に置かれたワインセラー。
3000円台のものもあるので、気軽にのぞいてみよう

▲2Fに併設されたワインバー綺羅星はくつろぎの空間。
創作和洋料理と日本ワイン、海外ワインとのマッチングを楽しんで。
おすすめは、遅桜をイメージしたオリジナルワイン
▲左/「ラピュータ・レフォート2017」¥4,880、右/「遅桜2016」¥4,980 ドメーヌ・ヒデ
遅桜は、開店以来、山梨県南アルプス市のドメーヌ・ヒデの樽オーナーになっている。
「ドメーヌ・ヒデさんは、日本固有品種のマスカットベリーAにこだわっている人気ワイナリーです。開店した2016年は、桜の新樽が入手できたのでそれを使用して、私がイメージを伝えたロゼを醸造してもらいました。新樽のバニラ香が漂うワインです」
さらに2017年は、その2年目の樽を使用し、ドメーヌ・ヒデで赤ワインを醸造。それに対して大山さんがワインをアッサンブラージュ(調合)し、比率を決めたという。
「このときはマスカットベリーAだけではなく、ブラッククイーンも入れてもらいました。マスカットベリーAの緊張が取れつつブラッククイーンのボリュームが出た、バランスのいいワインになりました」
2018年も2017年同様、ブドウの比率を調合したワインが販売されるそう。気になる人はチェックしてみよう!
ワイン会などイベント情報はSNSで発信

遅桜をお得に利用するなら、無料の会員登録をするのがおすすめ。会員特典として、なんと全てのワインが当日限り5%オフになる。さらにイベント情報や会員限定の情報がメールで届く。
イベントは月1回程、催されている。月ごとに持ち寄りワイン会やメーカーズディナーが企画されたり、50〜60種類が飲める試飲会が行われることも。こちらは、メールのほかSNSやホームページでも情報が発信されている。気になる人は、チェックしてみよう。
12:00〜20:00 月休
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