ワインショップ巡り昼飲み部〜学芸大学編

ワインショップをはしごして楽しむ「昼飲み部」。 第3回目の散策エリアは、学芸大学駅周辺。東横線沿線の人気住宅街で、おいしいパン屋さんや飲食店が集まる街です。今回一緒に巡っていただくのは、北海道・余市でワイン造りをする「カーヴ デクラ」出蔵哲夫さん。学芸大学駅で待ち合わせて、いざ出発!

学芸大学で巡るのは5軒のワインショップです。
エッセンティア
カーニバル学芸大学店
学大ますもとSaké&Apéro
オルニス
リ・カーリカランド

今回、お付き合いいただいた「カーヴ デクラ」の出蔵哲夫さんは、ワインの生産者をされていますが、かつてはソムリエやワイン講師をされていた経験もあります。あらゆる側面からワインを扱って来られたプロなのですが、仕事を超えたワイン好きでもあり、一緒に巡るのはとても楽しみでした。詳しくは、こちらの記事で紹介しているので、ぜひ読んでみてください。

目次

1軒目:エッセンティアで極上レアワインを飲む

1軒目は、線路沿いの公園通りにある「エッセンティア」です。こちらはイタリアを中心にしたナチュラルワインとオーガニック食材のお店。イタリア20州すべてのナチュラルワインが揃っていて、チーズや鮮魚も入手OK。無農薬やオーガニックにこだわった暮らしをする人にとっては、うれしいラインナップです。ワイン好きにとっても、貴重なナチュラルワインの角打ちコーナーが人気を博しています。

この日は角打ちではなく、店内奥のイベントルームで開催される「極上レアワイン会」を予約していました。エッセンティアの極上レアワイン会とは、入手困難な人気銘柄や高価でなかなか手が出せないワイン、セラーでじっくり熟成した飲み頃ワイン、知る人ぞ知るワインなどを少人数で楽しもうという会。オーナーのユキトさん肝入りのワイン会で、入手困難なラディコングラスで提供してくれます。

今回は、全13種類! 20〜30mlずつユキトさんが順番にグラスに注いでくれて、銘柄ごとに説明を聞きながら、いただきます。

ワインの説明は、生産者の考え方や栽培・醸造情報に加えて、ときにイタリアやオーストリアを旅した思い出を交えながら話してくれて、とても和やかな雰囲気。なので、特にワイン上級者でなくても大丈夫。この日ご一緒した方達も「ナチュラルワインを飲んでみたい」という皆さまでした。極上レアワイン会を入り口としてナチュラルワインを知れるのはラッキーかもしれません。どっぷりハマってしまう恐れもありますが!笑

今回、いただいたラインナップがこちら。鏡健二郎さんがジュラで造るミロワールやラディコン、マッサ・ヴェッキアなど有名なレアワインもあります。さらには、生産量が少なく、輸入されるとすぐにワイン通に買われ、知られることのないうちに売り切れるタイプのレアワインもありました。

今回、特にびっくりしたのが、熟成したワインと、抜栓後に熟成状態を作り出したワインの飲み比べ。熟成したワインは、ユキトさん秘蔵のサン・ジュスト・ア・レンテンナーノの「キャンティ・クラシコ・リゼルバ1995」、ラディコンの「オスラーヴィエ2009」。そして、同じくラディコンの「ヤーコット2014」は抜栓後2ヶ月経過、「リボッラ2012」は3ヶ月経過と、ユキトさんがセラーで丁寧に育てたもの。

少しずつ飲ませてもらったのですが、いやはやすごい美味しさ!ワインのエッセンスが凝縮し、舌にいつまでも記憶されるようでした。出蔵さんも、「熟成したラディコンがこんなに美味しいなんて!」と驚かれていました。

イベント参加者は、当日に限りワインとチーズが10%オフになります。セラーには、イタリアを中心としたナチュラルワインがこんなに!

エッセンティアの店内には、先程のセラーとは別に、日常の食卓にぴったりの10002000円ちょっとのワインや、チーズ、生ハム、アンチョビなどが並んだ、冷蔵ケースがあります。ご近所の方々に愛される人気コーナーだそうです。また、他にもオリーヴやカラスミなども食品もあり、ワインと一緒におつまみを購入できます。

2軒目:カーニバルでインポーター試飲を味わう

2軒目は、東口側の線路沿いにある学大小路内「カーニバル学芸大学店」を訪れました。輸入食品とワインのお店で、ザクザクとお宝が発見できそうな品揃え。ワインは3000円までのデイリーワインの品揃えが豊富で、フランスやイタリアワインのほか、日本ワインも充実しています。

にぎやかなワイン売場。夕方の買い物ついでにワインも買えてしまう感覚がいいですよね。

この日はインポーター「フィラディス」の無料試飲販売会があり、6種類の試飲が用意されていました。「ドメーヌ・コルディエ」の白ワインがおいしかったです。試飲販売会は、月に1〜2回は開催されています。毎週金・土曜日はワイン全品10%オフで購入することができます。

春から店長になられる皆川竜也さんとパチリ。出蔵さんはこちらのお店で、ワインお披露目会をされたことがあって、久しぶりの再会だったようです。

カーニバルはお隣の「ワインコネクション」と繋がっていて、併設レストランとして利用することができます。カーニバルで買ったワインを持ち込むことができ、抜栓料780円で飲めるのです。レストランでワインを飲むことを考えると、めちゃくちゃお得です!

グラスワインも豊富で常時8〜9種類。1〜2種類は日本ワインも必ずあります。

ショーケースにはデリが豊富で、こんな感じでごはんの上にデリ3種類をのせたランチやグラスワインを楽しむこともできます。アジア料理とアロマティックな白ワイン、とても合います!

3軒目:学大ますもとで、シャンパーニュを飲む

次にやってきたのは、学芸大学の東口商店街にある「学大ますもとSaké&Apéro」。2020年2月にオープンした「五本木ますもと」の2号店で、日本酒とワインの専門店です。明るい店内が、商店街からフラっと入りやすいお店です。この日は、獺祭の営業の方が来られていて、サービスされていました。土曜日は、日本酒の蔵元の方やワインのインポーターの方が来店されていることもあるお店です。

学大ますもとSake&Aperoは、店内奥にバースペースがあるのが特徴で、日本酒やワインをグラスで楽しめます。店名の後ろについている「アペロ」は、フランス語で「軽く飲む」ような意味。そうした文化からワインを飲んで欲しいという意味です。まさにこの企画にぴったり。注文は、キャッシュオンなのもお手軽でいいですね。

メニューはこちら。スパークリングワインが特集されていて、8種類もありました。シャンパーニュも、「ボランジェ」「アヤラ」「ゴッセ」と、3種類あります。

私は、あまり飲んだことがない「アヤラ」をいただきました。でも、出蔵さんにそれを言うと結構、驚かれました。ひと昔前までグラスシャンパーニュといえば、アヤラという時代があったみたいなんです。知りませんでした。それと、ラベルが黒になったんですね。白地に赤の文字のイメージでした。さて、シャンパーニュはいつ飲んでもおいしいです。きめ細かい泡が立ち昇る様子は、見ていて幸せになります。

4軒目:オルニスの試飲イベントに参加

4軒目は、目黒通りにあるワインショップ「オルニス」にやってきました。こちらは、アメリカやイタリア、南アフリカを始めとした世界各国のワインが揃うお店。直輸入もされています。通常から有料試飲が用意されていますが、この日はイベントDAY。

「オルニス77種類 冬のワインテイスティングイベント」が開催されています。時間定員制のイベントに事前予約していました。オルニスでは、年に数回こうしたイベントが開催されています。77種類ってすごいですよね!

こちらがイベントの様子です。テーブルに赤・白・ロゼとタイプ別にワインが置かれているので、グラスをお借りして少しずつ自分で注いで試飲します。ニューワールドのワインが多かった印象です。当日は、番号やワイン情報が書かれたオーダーシートが渡され、順番に飲んでいきます。時間制限もあって、急いで飲まなきゃいけないので、ワインバイヤーになった気分です。さすがに出蔵さんは慣れたもので、次々に試飲され、時々、おいしかったワインの番号を教えてくれました。私は完全にうろたえていましたけど。イベントに出たワインは20%オフで購入することができます。時間が来たら、一斉にレジに並んで、シートを渡して購入するしくみ。慣れた様子の方が多かったので、リピーターがたくさんいらっしゃるイベントみたいでした。

ちなみに、通常お店に訪れても、有料試飲ができます。試飲用のワインは常時10種類くらいあって、その中から選んで試飲してみることができます。椅子に座ってゆったり飲めるので、こちらもおすすめです。

こちらの通常の有料試飲メニューです。3タイプの料金があります。

店内も広々としていて、反対側にはウォークインセラーもあります。セラーには高級ワインがあるので、記念日や贈答用の対応もされています。

5軒目:リ・カーリカ ランドへ初訪問!

最後は、同じく目黒通りにある「リ・カーリカランド」を訪問!・・・のはずでしたが、当日は貸し切りで入れませんでした。出蔵さんもとても残念がられていました。なので、ここからの写真は後日、撮影したものです。

「リ・カーリカ ランド」は、2020年11月にオープンした「ショップ・ラボ・イートイン」が同居した新業態のお店です。「リ・カーリカ」といえば、学芸大学や都立大学にイタリア料理の系列店が3店舗ある人気店。これまでは夜営業の飲食店ばかりでしたが、初めて朝から開店する店ができました。ワインを始めとした食品などは、営業中いつでも買えますが、イートインスペースは、朝・昼・夜でメニューが変ります。

イートインのメニューは、朝はお粥、昼はカレー、夜はお酒やおつまみを中心に提供されます。夜はこんなふうに、ナチュラルワインとおいしそうな生ハム「極薄クラッタとパンチェッタコット」(¥2,400・2人前)があったりします。ただ、コロナ渦でイートインが一旦お休みされ、ショップやテイクアウトのみの営業になっている場合もあります。出かけの前にお電話などで確認してみてください。

・・・
学芸大学は、駅前にも商店街にも駅から離れた通りにもまんべんなくワインショップが点在していました。道すがらもにぎやかで、お散歩するにも楽しいエリア。ワインショップのタイプも、それぞれに違っているのがおもしろかったですね。今度は、早めの時間からパン屋さんやカフェにも寄りながらやってみたいと思います!

訪れたワインショップ
エッセンティア
目黒区鷹番3-5-2
カーニバル学芸大学店
目黒区鷹番3-4-2 学大小路01区画
学大ますもとSaké&Apéro
目黒区鷹番2-19-23 サンビームプラザビル1F
オルニス
目黒区中町1-18-4 イニシアイオ目黒学芸大学106
リ・カーリカ ランド
目黒区鷹番1-4-9 小山ハイツ1F

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この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 ライター/ワインエキスパート

東京に暮らす40代のライター/ワインエキスパート。
雑誌や書籍、Webメディアを中心に執筆中です。さまざまなジャンルの記事を執筆していますが、食にまつわる仕事が多く、ワインの連載や記事執筆、広告制作も行っています。東京ワインショップガイドは2017年から運営をスタートしました。

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